重松清「ナイフ」
育英ポートワシントン校
華盛頓港中学新聞 中学部通信9(2)
平成21年(2009)5月31日(日)号
●推薦図書 二年 CI
●「ナイフ」重松清 作
この作者、重松清は6年生の教科書にある「カレーライス」や「エイジ」、「くちぶえ番町」などの作品があります。
「いじめ」そして「家族」をテーマとした5つの短編が収められています。
- 1. ワニとハブとひょうたん池で
- 2. ナイフ
- 3. キャッチボール日和
- 4. エビスくん
- 5. ピーター・スイート・ホーム
○気に入った短編のあらすじ
「ワニとハブとひょうたん池で」‥‥ある日突然クラス中から「ハブられた。」14歳の女の子が主人公。彼女は自分がハブられたことをゲームだと理解し、負けてはいけないと耐えようとするけれど、それでもつらい時は、近所の池に住みついたと噂されるワニのことを思って励まされています。「ワニが人間なんかに負けるもんか」と勇気づけられます。
「ナイフ」‥‥体が小さいことをずっと悩んできたお父さん、同様に体の小さい息子がいじめられていると知って、息子を守ろうとします。小さなサバイバルナイフをポケットにしのばせ、「けれど、私は、ナイフを持っている」といつも念じながら、父は息子のために立ちむかう話です。
「エビスくん」‥‥相原くんは病気の妹に、「転入生のエビスくんはめでたい名前やから神様の子孫や。今度連れてきたる」と約束したのだが、翌日からエビスくんの「俺ら親友や」という名目でのいじめがはじまる。相原くんは妹との約束を果せるのか?
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