忘れられない年でした

 「もう1年がんばろう」「もう1学期がんばろう」「あと、もう少しだ」‥と、みんなはサタデースクールを続けました。育英と現地校との両立のため、人一倍、努力と工夫を重ねてきました。1週間の時間と精力の配分、宿題を一挙に片付ける「魔の金曜日」、日本語がさめないうちにやってしまう「土日の宿題」、土曜日に入ってくる用事との折り合いをどうつけるかという大人なみのスケジュール管理、などなど‥。そして何よりも、お父さん・お母さんの篤(あつ)い思いと惜しみない力ぞえがありました。
 学年はじめの育英オリンピックでは、びっくりするほど去年の自分の記録を更新しました。中学では、自分でも信じられないほど、体格も考え方も変わります。顔だって、うんと大人に近づきました。全国標準学力テストではあまり緊張しなかった人が保護者の授業参観ではすっかり上がっていたこともありましたね。幼児部から中学までの全員が参加した運動会では、ふだん教室で見られない友達や先生の意外な面も見えて、クラスがますます好きになりました。
 遠足では、ニューヨーク科学館に行って、いろいろな体験をしました。夏の集いや遠足などで小学生の面倒を見て感謝され、照れながらも、ちょぴり大人としての感慨にふけりました。年末の餅つきでは日本の正月気分も味わいました。マトリョーシカ(ロシアの入れ子人形)の時は、毎週、当たり前のように勉強できるのは、おおぜいの人の、目に見えない苦労と好意のおかげなんだということを実感しました。それからは目に見える景色さえ変わって見えました。
 年が明けてからは時間がどんどん過ぎていきました。スポーツデーの縄跳びでは去年の記録、連続150回を大幅に上回る246回という大記録が出ました。みんなには、先生にも予測できないかくれた才能がまだまだあると思うと、どの先生もうれしくなりました。でも、この姿をぜひ見てほしかったTK先生は2月末に育英を去り、日本に帰られました‥。途中で去って行った忘れられない友だちもいました。
 年を重ねてきた中三は、いよいよ卒業式。卒業まで努力し続けた経験は人生の輝かしい財産です。中一・中二もきちんと一年をしめくくって、新学期にそなえましょう。
    瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢わむとぞ思ふ
                     崇徳院(すとくいん)小倉百人一首より
(上の絵は「郵便局株式会社」から)



NY育英展

  • 期間‥平成21年(2010)3月23日から29日まで
  • 場所‥日本クラブ一階ギャラリー

    The Nippon Gallery at The Nippon Club, 145 West 57th Street, New York, NY 10019

  • オープニングレセプション‥3月23日(火)午後6時〜7時30分

    「自由の女神作文コンクール」の表彰式もあります。



「私はできる」(3月20日号)の答
  問題→http://d.hatena.ne.jp/kokuda/20100320
1負ける 2ダメ 3勝て 4失敗 5成功 6人の心 7勝てる 8その通りの人 9私はできる (この問答はMiura’s Digital boxからの引用です)


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