藤田スケール

 アメリカの中央部は西のロッキー山脈と東のアパラチア山脈にはさまれた大平原で、北から来る寒気と南の海から来るしめった暖気がぶつかっています。大気が不安定になりやすく、「Tornado Alley」(竜巻通り)ともよばれています。先週24日も、ミシシッピ州で大きな竜巻が起こって、犠牲者が10人も出たそうです。竜巻の強さを表す「F」は「F3」でした。
 F3は風速70メートルから92メートルの竜巻で、「壁が押し倒され住家が倒壊する。非住家はバラバラになって飛散し、鉄骨づくりでもつぶれる。汽車は転覆し、自動車はもち上げられて飛ばされる。森林の大木でも大半折れるか倒れるかし、引きぬかれることもある」そうです。
 電気の単位のボルト(V)・アンペア(A)・ワット(W)は、電気の発展に功績のあった人の名前ですが、「F」は「フジタ」で、シカゴ大学の教授だった「竜巻博士」藤田哲也のことです。教授は竜巻が起こると飛行機を飛ばして丹念に観測し続けました。そして昭和46年(1971)、被害状況と風速との関係をスケール(尺度)にして発表しました。この尺度は「Fujita-Pearson Tornado Scale」(藤田スケール)とよばれ、世界中で使われています。
 竜巻は、おもに積乱雲(せきらんうん=にゅうどうぐも)にできる上昇気流のうずまきですが、教授は飛行機事故の調査で、積乱雲などから起こる下降気流「ダウンバースト」が有ることも確認しました。ダウンバーストは自動車でいうと、道にぽっかり開いた大きな穴で、そこに入ると飛行機は急に何百メートルも落ちることがあります。この危険なダウンバーストをレーダーで予測できることも発見したので、飛行機はより安全な乗り物になりました。
 藤田哲也は、現在の北九州市生まれ。昭和20年(1945)に長崎に落とされた原爆の調査で、被害地域に残った墓石の竹製の花筒(下の写真)の影から、爆心地をわり出したことでも知られています。丹念な調査態度はこの時からずっと続いていたのです。

尾崎美鈴さん提供
 作り方→http://www.cafeblo.com/farming/entry-16a12d47e7f4bc74bf6a781f077f46a4.html
(絵は気象庁


今日の時間割
  NRTテストの最終日です

  時限   時間   中一    中二     中三
1時間目 9:20-10:05 NRT 算数 NRT 数学 NRT 数学
2時間目 10:15-11:00 NRT 理科 NRT 理科 NRT 理科
3・4時間目 11:10-12:40 授業  社会 授業  国語 授業  数学
  12:40- 1:20    昼    休    み 
5・6時間目 1:20- 2:50 授業  国語 授業  数学 社会・特別国語
  2:50- 3:00   終  わ  り  の

にほんブログ村 教育ブログ 海外教育へ
にほんブログ村 ←ランキングに参加中です。クリックして応援をお願いします。