国旗をたてにする時は

 地理で、国旗を勉強していますが、アメリカの国旗は、日本の国旗に無い約束事があります。
 マンハッタンの世界貿易センター跡にフリーダムタワー(自由の塔)が作られていますが、去年の12月19日、最初の鉄柱を立てる立柱祭(りっちゅうさい)がありました。その模様は、テレビや新聞でアメリカじゅうに伝えられました(写真AP)。ところが、次の日になって、「鉄柱に描いた星条旗が反対だ」という声があちこちから出て、担当のニューヨークニュージャージー港湾局(ポートオーソリティー)では、一度描いた星条旗を削り落として、描き直しました。
 星条旗は向かって左上に50の星のある青い四角がきて、紅白のしまが横に引かれています。ところが、たてながに上からつるしたり、壁につけたりする時も、星の四角は左上にしなければなりません。こうするためには、旗を裏返さなければなりません。横をただ、たてにすると、星の四角は右上になってしまいます。
 鉄柱が鉄材である時は、たぶん、横にしていたと思いますし、国旗は、ふつう表向きで描くので、だれもこの「間違い」に気が付かなかったのだと思います。ところが、鉄材が立てられた瞬間、今まで正しかった旗は、間違った旗になってしまったのです。
 日の丸は上下左右ともおかまいなしで、裏向きでも変わらないので、こんな問題は起こりようがありません。「正しく」描かれた星条旗は今、すっかり、コンクリートにおおわれて、もう見ることはできませんが‥。


<今週の学習と宿題>
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