百人一首と任天堂

　「NINTENDO（任天堂）」といえば、世界の遊びを変えたゲーム機ですが、もともと、トランプから進化した「花札」や「かるた」のメーカーであったこともよく知られています。
　さ来週１９日（土）、中学部では「書初め」と「かるた大会」があります。テーマは「百人一首」。百人一首とは、藤原定家(ふじわらのていか)(1162〜1241)が一人一首ずつ百首をえらんだ歌集だと、国語の時間に習いましたね。定家は歌人ですが、日本語の研究者でもありました。『源氏物語』や『土佐日記』の解説を書いたり、『新古今和歌集』などの選者にもなっています。日記の『明月記』は記録性が高く評価されています。また、定家の書きかたは「定家仮名遣（ていかかなづかい）」とよばれ、長く日本語の標準的な書きかたとされ、みんながお手本としました。

○＜書初め＞
　二学期の終業式の日に、書道家の北里玉慈先生が書いてくださった短冊(たんざく)がくばられましたが、冬休み中、よく練習できたでしょうか。みなさんの書く百人一首は、私たちの祖先が何百年も使ってきた定家仮名遣(ていかかなづかひ)で書かれた、定家自身のえらんだ歌です。長い日本語の歴史上、最高のお手本でやる書初めです。あと一週間、もう一度よく練習しておきましょう。
１９日の持ち物‥
⑴お手本
⑵２Ｂ以上（４Ｂ、６Ｂなど）の柔らかい鉛筆（けずっておくこと）

○＜かるた＞
　読みふだと取りふだの２枚のふだを合わせるのは、平安時代の「貝あわせ」に由来します。また、ふだを「かるた」というのは室町時代に南蛮人(ヨーロッパ人)が持ちこんだトランプのポルトガル語「Carta」です。百人一首の第一番、天智天皇(てんじてんのう)は626年生まれ。今から1400年近くも昔です。そんな人の歌が現代までおぼえつがれ、日本中で楽しまれている‥。みなさんは来週、そんな時空をこえたプレイを実際にやるのです。
（写真上はNINTENDOの百人一首ゲーム「時雨殿」から）

●生徒作品
●俳句　三年　ＭＹ　
みぎひだり　ともだちさけぶ　すいかわり
たいへんだ　地下鉄止まる　大雨で

●真の友情とは　二年　ＲＴ
　最近ニュースで取り上げられるものは子供のいじめ。小説や漫画、ドラマなどが題材になっていることが多い。その理由として多いのは「好きな人を取られた。」「自分よりも優れたものを持っている。」など、一方的な感情が多い。ささいな事がきっかけで友情が壊れる。それは以前から良い関係だったのだろうか。
　実際、私は五年生の時に一部の女子から無視されていた。その時の理由は当時の私には分からなかったが、あとになるとその理由が分かった。その子の速い足より私の足のほうが速く、記録がよかった。それだけだった。その子とは特別、仲が良かったわけでもないのに加え、無視していたのも一部の女子からだったため、苦痛と思うことは無かった。
　同じ年の林間学校。一部の女子は一晩に渡って自分たちの気に障る者への悪口を言っていた。その時、私を含め、残りの女子はただ黙って次から次へと言われる悪口を聞いていた。次の日の朝、同じクラスの女子は嫌でも食堂で会う事になる。一人の女子が勇気を振りしぼり、「昨日、うち達の悪口、言ってたよね。」と聞いた。その時の相手の表情を三年たっても私はまだ、しっかりと覚えている。少し言葉に詰まった後、笑いながら「うん、言った。」と言ったのだった。私と友人は顔を向け合い、あんぐりと口を開けた。しばらく黙り込んだあと、友達は顔を真っ赤にして泣きだした。自分の友達が自分の悪口を言うなんて思っていなかったのだろう。友達と友達の友情はそこであっさりと打ちくだかれたのだ。そんな中、私はどうしていいか分からないため、泣きじゃくる友達のそばにいることしかできなかった。
　友達にもいろいろなパターンがある。例えば、家族のような存在。親友。少しだけ相手の事を知っている程度。もしくは命令されて使われている、使っている存在。私の友達は、その友達は特に仲が良かったわけでもない。上下関係があったわけでない。ただ相手のことを少し知っている関係だった。
　小説やドラマでは、とても仲の良かった子との友情がささいな事で壊れてしまう。このパターンが多い。それは本当の友情と言えないような気がする。本の少しのことがきっかけで、その友情は元々形があったわけで、中身のないものだったのではないか。真の友情とは、相手の事を信じ、裏切ることのないことをいう。そう私は思う。

●詩　ひま　一年　ＫＵ　

夏休みはひまだ
学校に行けない
友達とあまり会えない
何もすることがない

でも‥‥
そのひまな時こそ
目標を達成できるチャンスだ
それに‥
夏休みは毎年一回限りしかないんだ

挑戦しよう
いままで出来なかった事に　！