縄跳びを売る本屋
二月に入ると、学年末が目の前にせまってきています。学年末には成績を出さなければならないので、学校では試験をすることになっています。そこで、なにかいいヒントがないかな、とマンハッタンにある日本の本屋さん(写真上)に行きました。日本の本ばかりにとりかこまれて、いくつかの問題集や参考書を読んでいると、頭の中はすっかり「日本」になってしまって、外国にいることをすっかり忘れてしまいます。
一冊を選んでお金を払っていると、となりに並んでいる人から「なわとびはありますか。」という声が聞こえました。「本屋に来て『なわとび』を買うのか。」と驚いて見ると、責任のある仕事をきちんとしているという人格が全身からあふれている、立派な男の人でした。僕が驚いたのに、店員さんはちっとも驚いた様子でもなく、ごくふつうに「はい」と言って、きれいな色の日本の縄跳びの縄を出しました。僕はまた驚きましたが、再来週の16日、学校で「なわとび大会」があったことを思い出しました。
縄跳びは縄がなくてはできません。この本屋は本を売っているだけでなく、この街に住んでいる僕たちの勉学や学校生活をささえていたのです。そう思って店の中を見直すと、筆や墨、百人一首や折り紙などはもちろん、コミュニティーの掲示板や日系の新聞・チラシが店の一番目に付く所に置いてあります。
僕がこの本屋に来たのも、授業の準備のためでした。いろいろな人に、いろいろな所で、目に見えない所でも、こうやって支えられて、僕たちのクラスが成り立っているのだな、とあらためて思いました。
●<今週の学習と宿題>
(省略)
●担任の携帯番号の変更
携帯電話の番号が変わりました。連絡網などの訂正をお願いします。自宅とファックスの番号は変わりません。