聖火こそないけれど‥

 日本やアメリカでも負傷者や逮捕者を出した北京オリンピック聖火リレーが、世界中で騒動を起こしています。その原因は、「チベット問題」です。チベットは昭和24年(1949)に今の中国が国を作るまでは独立を保っていました。チベット民族は仏教を信仰し、独自の言葉と文字を持っています。そして、南はネパール・ブータンから北は崑崙山脈、東は四川省雲南省の西部までの広い地域に住んでいます。その民族を中国政府がどうするか、世界中が注目しています。去年、東チモールインドネシアから独立しましたが、これも、民族の独立のためでした。
 オリンピックの聖火リレーといえば、みんなが歓迎して、一人でも多くの人が参加し、沿道は笑顔であふれるものとばかり思っていたのに、聖火リレーが騒動を起こすとは悲しいことです。東京オリンピックの時、父の友人の家の前で聖火の引継ぎがあるというので、その人の家に家族中で行った感激と、思わず比べてしまいました。しかも、今回は参加する人や見学する人まで厳しく制限しているそうですから、だいぶ様子が違います。
 開催中の育英オリンピックは、聖火リレーこそありませんが、自分の記録にみんなで挑戦するという、平和で明るいオリンピックです。一生懸命やった人には、きっと心の中に、北京の金メダルより何倍もきれいな金メダルが輝くと思います。
(写真は東京オリンピック聖火リレー最終走者が国立競技場の聖火台に着いたところ。日本財団の写真から)


授業参観と懇談会
 5月17日、中学部では授業参観と懇談会があります。1時間目にクラス担任の授業を保護者のかたに見ていただいたあと、2時間目に全体懇談会があります。懇談会の間、生徒は全学年合同の特別授業があります。3時間目からは通常授業です。


<保護者のかたへ>
 きたる5月17日、下記の要領で、授業参観と懇談会を持たせていただきたいと存じます。つきましては、万障繰り合わせの上、ご参加くださいますよう、ご案内申し上げます。
                     中学部教職員一同   

  • 授業参観‥担任の授業を各教室で見学していただきます。
  • 懇談会‥中学部の概要、授業内容の説明などを担当者からさせていただきます。

(時間省略)


十二番目の天使
推薦図書
十二番目の天使』を読んで  三年 YH
 ジョンはとてもすぐれた人で、家族と仲良く住んでいました。しかし彼は最愛の妻と息子を事故で失い、一人になってしまいました。そして、生きる気力を失い、自殺しようとしましたが、親友ビルの登場により失敗しました。そして、ビルの頼みでリトルリーグチーム、エンジェルスの監督を務めることになりました。そこにはティモシーとの出会いがありました。
 最愛の人を失うのはとても辛い事です。自分も後を追おうとする気持ちも分かります。生き物が死に、新しい命が生まれるのは自然の流れ。変えることはできません。辛くても、それを乗り越えるしかありません。ジョンの母は言いました。
「もう泣かないで。涙はもういらないわ。あなたの愛する人が今どこにいるかを忘れないで。あの人は、自分が今いる場所を、私たちのだれとも絶対に交換したくはないはずよ。間違いなくそう思ってるわ。」
 私もそう思います。人は自分を犠牲にしてでも愛する人を守ろうとするのではないでしょうか。だから、誰とも今いる場所を交換したくないのではないでしょうか。相手がこの世にいない事になるから‥。わたしはそう思います。
 エンジェルスにはティモシーという小さな男の子がいました。彼は野球が上手くありません。そして彼はある問題を持っていましたが、とても前向きでした。
「毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどん良くなっている!」
「あきらめるな! あきらめるな! 絶対、絶対、あきらめるな!‥」
ティモシーはよくこの言葉を言っていました。私はよく物事を悪い方に考えてしまいますが、彼はいつも前向きです。すごいです。
 ティモシーの「ある問題」とは、彼の人生は長くないという事。そして彼はそのことを知っています。それはとても衝撃的でした。小さな身体でいつも一生懸命に前向きで頑張っている彼。それは自分の死を知っていながらの行動だったのです。いつの間にか私は泣いていました。私には、死ぬと分かっているのに、明るく前向きに生きる事などできません。暗闇のどん底です。彼はとても強い人だったのです。
 彼はジョンの天使であったように、私にとっても天使です。もし何か辛く投げ出したい事があった時は、「あきらめるな!」「あきらめるな! 絶対、絶対あきらめるな!」そして「毎日、毎日、あらゆる面で、自分はどんどん良くなっている!」、この言葉を思い出したいと思います。そして、ティモシーに負けないよう、前向きに、強く広い心を持って前進していきたいと思います。
 この本を読んだら心が洗われた気分になりました。涙なしでは読めない本です。子供だけでなく、大人の方にもぜひ読んでもらいたいです。私は、この本に出会えて本当に良かったと心から思っています。
オグ・マンディーノ Og Mandino 著、坂本貢一 訳、求竜堂)


にほんブログ村 教育ブログ 海外教育へ
にほんブログ村 ←ランキングに参加中です。クリックして応援をお願いします。