五穀豊穣

 あけましておめでとうございます。今日は「初育英(はついくえい)」?ということで、あらためて‥。
 元日、今年も皇居では天皇陛下を中心に、国の繁栄と「五穀豊穣(ごこくほうじょう)」をいのる神事が古式にのっとって行われました。これに合わせて日本中の神社で正月の行事が行われ、多くの人がおまいりをしています。
 「五穀豊穣」の「五穀」は日本書紀にも出てくる古いことばで、「いろいろな穀物(こくもつ)、あらゆる農産物」という意味です。農産物は天候に恵まれ、平和でおちついた日が続かなければ豊かな収穫(しゅうかく)ができません。今年は終戦から65年。日本では長い平和の日々が続いています。
 だったら五穀豊穣のはずですが、現在、日本の農業生産は戦時中より悪くなって、自分の食べる分を自分で作る「自給率」が大はばに落ちています。最近(2008)の統計では、米の自給率は95パーセントですが、小麦は14パーセント、大麦・はだか麦は11パーセント、大豆は6パーセントにしかなりません。これは、日本人の食生活の急激な変化と、国内農業の衰退(すいたい)が原因です。
 肉食がふえましたが、1キログラムの牛肉を作るためには、えさ(穀物がほとんど)が11キログラム要るそうです。言いかえると、牛肉を食べる人は肉とともにその11倍の穀物を消費しているのです。えさはほとんど輸入にたよっているので、「国産肉」といってもえさを考えると自給率は8パーセントにしかなりません。お正月のおせち料理も国産の材料だけでは作れなくなっています。
 狭い国土で手間ひまかけて農業をするより、ほかで得(え)たお金で食料を輸入する方が経済的です。ところが、国民の生死がかかっている安全保障から見ると、自給率ってとても大事なのです。約1年前、中国製の毒入りぎょうざや毒入り米、アメリカ製の病気牛肉などが輸入品から大量に見つかりましたが、日本は中国製やアメリカ製の農産物を拒否できませんでした。「五穀豊穣」は国民の願いです。
(絵はT-KONI)


ペッタンペッタンと力強く
 12月19日、恒例の餅つきが行われました。材料・道具の提供等、みんなの家からの協力もあって、おかげで楽しい年の締めくくりになりました。



今週の宿題
 (省略)


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