うらやましい

 小さい時から、家の中より外で遊ぶのが好きでしたが、速く走るのは大の苦手(にがて)でした。
 ところが、小学6年になると、5年から担任だった先生に、うまく乗せられ、体育部に入(い)れられました。もともと体育部は「運動神経の発達した」子たちが入る部で、「運動神経のにぶい」者が入るところではないのですが、入るとたちまち、部長に選ばれました。
 体育部長の一番の仕事は体育倉庫の掃除でした。これはいい。でも、毎朝のラジオ体操でも運動会でも、みんなの前に出て模範演技をして見せるのも体育部長でした。これには閉口しました。「なぜ」と考える間もなく、放課後、足の速い友達について50メートルを走ったり、跳び箱やなわとびを出して跳んだり、鉄棒にぶらさがったりの毎日が始まりました。今から思うと、チームプレーではみんなに迷惑がかかるから、自然、個人種目になったのでしょう。記録はあまり伸びませんでしたが、「運動神経とあまり関係のない」ラジオ体操だけは一人でもできるようになりました。
 この時の「苦手を相手にがんばったんだ」という記憶と、体でおぼえたラジオ体操は、ぼくの数少ない財産になりました。速く走れる人や、なわとびの上手な人は、やはり、うらやましい。
ラジオ体操


<お知らせ>
来週、2月18日、小学部「なわとび大会」
10時30分ごろから、なわとび世界一によるデモンストレーションがあります。


<今日の学習と宿題>
(省略)

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