若菜つむ

 7日は七草(ななくさ)で、野菜を入れたおかゆを食べて健康を願う日でした。新年になって芽が出たばかりの野の草を食べて、元気のもとをもらおうという年中行事です。今の暦(こよみ)では真冬ですが、本来の旧暦では2月の中ごろ。気の早い草花はもう芽を出しています。最古の和歌集「万葉集」でも、5世紀、雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)が若菜をつむ娘にプロポーズする歌が全4500首の第1に上げられているほど、重要な行事でした。
 百人一首
 君がため 春の野に出でて 若菜つむ 我が衣手に 雪は降りつつ  (光孝天皇
は、親しい人のために春の若菜(わかな)をとってあげる、作者のやさしさが歌われています。若菜をつむ手にも雪が降るという言葉の中に、春のおとずれと作者の心の温かさを感じませんか。
 なお、「春の七草」の和歌として知られる
 せりなずな ごぎょうはこべら ほとけのざ すずなすずしろ これぞななくさ
鎌倉時代の作で、光孝天皇のころ(平安時代)は他の野菜だったかもしれないそうです。


  • 春の七草‥せり、なずな、ごぎょう=ははこぐさ、はこべら=はこべ、ほとけのざ=たびらこ、すずな=かぶ、すずしろ=だいこん
  • 注意百人一首カルタでは「きみがため」で始まる歌が二つあるので、「きみがため、は‥」まで聞いてから取りにいってください。また、「わかころもてはつゆにぬれつつ」もあるので二重に注意がいります。


※生徒作品は別項

(写真は永谷園



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