Cultures

文化について

●中三 ES 「文化」と言われて人々は何を想像するだろうか。ある人は言語や宗教などの文化の種類を思い浮かべるだろう。また、ある人は歴史や人など、文化が作られる要因を思い浮かべるだろう。では、一体、「文化」とは何なのだろうか。 まず、文化はいろ…

「よくできました」の はんこ

宿題や試験ができた時、得点とともに「よくできました」などのはんこをもらうことがあります。いろいろなデザインがありますが、根強い人気のあるのが桜の花のはんこでしょうか。桜のはんこはたいてい梅とセットになっていて、梅は「がんばりましょう」など…

若菜つむ

7日は七草(ななくさ)で、野菜を入れたおかゆを食べて健康を願う日でした。新年になって芽が出たばかりの野の草を食べて、元気のもとをもらおうという年中行事です。今の暦(こよみ)では真冬ですが、本来の旧暦では2月の中ごろ。気の早い草花はもう芽を出し…

お茶

明治維新を進める日本は、欧米のキリスト教にあたる、近代を支える思想を日本発祥の神道(しんとう)に求めました。その結果、千年以上も日本の思想や文化に大きな影響を与えてきた仏教の地位が落ちてしまいました。みんなに恨(うら)まれるようなお坊さんも…

かしわもちとちまき、どっちが好き?

五月の空に泳ぐ鯉幟(こいのぼり・写真上)は日本中で見られますが、故郷では、鯉幟の竿(さお)が特別でした。男の子の初節句には、頂頭だけ緑の葉を残して、皮をむいた杉の竿を立てます。緑色の頭をつけた真っ白な竿と新しい鯉幟は、五月の空に映えて、目…

あけましておめでとうございます

故郷では、お正月には家中(うちじゅう)の神様に鏡餅(かがみもち)をそなえました。 世界を始めたという神様と、かもいの上の5つほどの神様はふだんも目にしますが、お正月にはさらにたくさんの神様が現れます。まず、家(うち)の中心に大きめの鏡餅をそなえま…

文化の日

平成の前は昭和、昭和の前は大正、大正の前は明治でした。明治は45年あり、最後の将軍、徳川慶喜が「大政を奉還」した1867年に明治の年をたすと西暦になります。 日本とアメリカの出会いは、ペリーのひきいる4せきの戦艦隊が江戸湾に押しよせて大砲を…

ひまち

秋、日本ではあちこちで祭が行われていますが、故郷では「ひまち」という近所だけの小さな祭がありました。祭の神様は一本の掛け軸です。小さな机の引き出しに入っていて、一年ごとの持ち回りで、家庭で保管されます。その日の夜、神様は一年ぶりに取り出さ…

日本文化を新発見

知人に、カーネギーホールで日本の歌や踊りがある、と誘われました。忘れたころに大勢でやってきて、何時間も延々とやる、習い事のおさらい会ならかなわん、と思って、「プロですか。」と聞いてしまいました。 プログラムを見ると前半は短い出し物がたくさん…

親孝行するか?

中学最初の夏休み、元気にすごしていますか。 僕が中学生になって、はじめての夏休みは、ちょっとかわった登山でした。県の南部に山上ヶ嶽(さんじょうがたけ)という山があります。その頂上は山伏(やまぶし)が修行するところになっていて、大峯山(おおみ…

石見銀山

毎日、暑いですが、元気にすごしていますか。こんな暑い日、母はよく、「水銀柱が上がる」と言っていました。水銀柱というのは、ガラス管に水銀の入った温度計です。水銀は猛毒(もうどく)で、かつては「石見銀山」(いわみぎんざん)ともいいました。時代劇…

すいか割り

今日で1学期が終わり、「夏の集い」があります。集いのハイライトは幼稚園から中学三年まで縦割り班に分かれての西瓜(すいか)割りですが、僕は西瓜割りをしたことがありません。 子供のころ、僕の故郷は日本でも有数の西瓜の産地で、叔父(おじ)の家でも西瓜…

高松塚というお墓

古墳時代も後期の7〜8世紀になると大きな古墳が作られなくなり、お棺(かん)を入れる石室も人一人がやっと入れるほどの小さなものになります。日本で初めて彩色壁画が発見された高松塚古墳(明日香村)も、そんな、ごくありふれた小さな円墳の一つでした。 …

小正月

1月15日は小正月。小正月といえば、しめ縄を燃やす「とんど」でした。町ごとに「ここ」ときまった場所があり、うちは「新池の地藏さん」の前でした。とんどの係は、どの家でもたいてい子供で、大手をふって朝から近所のみんなと遊べる祝日でした。 しめ縄も、…

書初め大会

隣町の神社(写真)の書初めに参加したことがあります。書くのは近くの小学校でしたが、表彰式は神社で行われました。その神社は神様をまつる神殿が近年まで無く、一辺が15メートルほどの四角の、はききよめられた地面が御神体(ごしんたい)でした。「四角い…

父母の郷里のお正月

室町時代は、たたみの部屋、床の間、生け花、茶の湯など、今、私たちがこれこそ日本的なものと思っているいろいろなものが出来た時です。市が定着して町が生まれ、町を運営する「寄り合い」(よりあい)もできました。この寄り合いが、町の事を決めます。 ク…

おしょらいさん(精霊)

昨年の人口統計がまとまり、日本の人口がはじめて前の年より減ったことが数字で出たそうです。人が少なくなるという、今まで日本人が歴史の中で、まったく経験しなかった新しい時代に入ったのです。子孫がいなくなるとどういうことになるか、もうすぐ、お盆…

みたらし

独立記念日の7月4日にはあちこちでバーベキューパーティーをやっていましたね。バーベキューはメモリアルデーからレーバーデーまでだそうで、日本では「みたらし」のシーズンです。 日本の食料品を売っている店に行けば、丸いだんごを4つずつくしに刺してし…

二月は赤色

ニューヨークの2月は真っ赤です。でも、よく見ると、わずかに黄色がかった「朱」色と水色がかった「ピンク」の2種類の赤です。 朱色のほうは旧正月(今年は1月29日)の飾りで、金色の文字と派手な縁取りで、チャイナタウンが中心です。祝賀を表す爆竹の飾り…

節分の豆の数

節分には、鬼よけに、いわしの頭のついた串(くし)と、ひいらぎを門口(かどぐち)にさすので(写真上)、夕食はいつもいわしの煮物でした。炒(い)った豆を真っ暗な神社にそなえに行ったあと、門口から見えない鬼に向かって「鬼は外、福は内」と、となえながら…

書初め

書道上達のひけつは、奈良の飛鳥あたりに行って、小正月(こしょうがつ)の「おおどんど」の火に1年間書きためた習字をくべることです。 この日、ぼくの里(さと)では「新池の地蔵さん」の前で、しめ縄などを燃やす「とんど」をしました。長いくしの先にもちを1つさし…

あけましておめでとうございます

今年は、去年にもまして、いい年になりますように。 きょうはつきたてのもちをいただいて、お正月らしい昼食でしたね。 日本にいたときは、12月30日がもちつきで、その日は、朝昼晩とも「もち」づくしでした。明くる大晦日(おおみそか)は年越しそば、元日と…

よいおとしを‥‥

おおみそかのNHK、はなやかな紅白が終わると、ぱっと場面が変わって、静かなお寺。除夜の鐘(かね)がひびきます。ことしももうおわりですね。 クリスマスが近づくと、ツリーをかざったり、24日のすごし方を真剣に考えたり‥。キリスト教がひときわ神々(こ…

春日若宮のおんまつり

来週はもう17日。12月17日といえば、奈良の春日若宮(かすがわかみや)の「おんまつり」。いくら暖かくても、この日は必ず刺すように寒くなるのが約束だ。 5歳の時、「おんまつり」のお渡りを初めて見た。行列が続く中で、2人でかついでいる5メートルほどの…