走り幅跳びの初歩

 水田には水の管理が欠かせないので、日本では田んぼのある所には必ず用水路があります。僕の生まれ育ったのは扇状地の真ん中にある町で、田んぼのまわりだけでなく、町じゅうに用水路が通っていました。用水路の幅(はば)は、狭い所では50センチほどでしたが、2メートル以上の川になっている所もありました。幅の広いところを跳ぶほど、仲間に尊敬されるような風潮があったので、やすやすと跳び越す兄にあこがれて、川に落ちてずぶぬれになりながらも、練習に励みました。
 用水路を跳ぶには、走っていきおいを付けたあと、前に跳ぼうとしないで、上に飛ぼうとすると距離を伸ばせることが分かりました。これは走る時も同じで、足を早く動かそうとしないで、一歩一歩跳ぶように足を運ぶ方が勢いがついて早く走れます。
 走り幅跳びでは、まず自分の利(き)き足を知ることが大切です。右利きの人は利き足も右の場合が多いのですが、手が右でも利き足が左のこともあります。「位置について、用意、ドン」の時、後ろになるほうが利き足で、利き足の反対の力の入る軸足(じくあし)を使って地面をけるのが第一のコツです。実際に跳ぶ前には、全力で走りこみを何回かやりましょう。この時、どのぐらいの距離を走ったら、自分の最高速度になるかを見ます。助走は長すぎても短すぎてもいけません。
 助走のあと、踏み切る時は、最初から踏み切り地点に足を合わせようとしないで、適当に足の着いたところを、足の裏全体でたたくように全力で蹴ります。そして、上へ身体を浮かすようにして空中で足を一回曲げて前に出します。着地は足をさらに伸ばして、足が着いたあと、勢いで身体が前に飛ぶようなイメージを頭に浮かべます。このイメージで、手や尻(しり)が後ろに着くことが無くなります。
 これで記録は50パーセント伸びて、広い用水路も跳びこせます。(と信じて跳びましょう)。
(絵はArt Today Japan)



今日の行事
 NRT学力テスト‥‥次の特別時間割で行います。
 (時間割省略)


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